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長尾会計事務所 長尾博氏

長尾博氏 長尾会計事務所

岐阜県岐阜市の長尾会計事務所は、長良川と岐阜城に挟まれた、風光明媚な場所にある税理士事務所。長尾博先生は、いつもにこやかに「税理士業務の枠にとらわれないサービス、家族的なお付き合いが出来ることを目指したい」と常日頃からおっしゃっています。こうしたアットホームな雰囲気を漂わせている長尾先生ですが、「キャッシュフロー計算書を活用した経営分析」に強い税理士として、東海地区では大変注目を集めている新進気鋭の税理士です。

岐阜県の経済状況はどんな感じですか?

県内では、長期的な不況のため、多くの企業が大変苦労をされて会社経営をしています。中でも先代から事業を引き継いだ「二代目社長」は、経営に悩んでいる方が多いですね。

「二代目社長」は、どんな悩みを抱えておられるのでしょうか?

やはり経営のために必要な知識や手法の不足ですね。あと二代目のレッテルを貼られて、悩んでいる二代目社長もいらっしゃいます。そこで当事務所は、二代目経営者に必要とされる知識と手法を懇切丁寧に指導し、現場で実践して頂き、会社復活への足掛かりにしていただいております。また「二代目社長の駆け込み寺」と称して、二代目経営者サロンを開設しています。定期的に勉強会を開催し、同じ悩みを持つ二代目社長との交流会を開催することで、精神的に追い込まれ、疲れ切った二代目社長に、安らぎと休息の場をご提供しています。

二代目社長がイキイキと会社を経営するのは大変な事のようですね

ええ、そうなんです。そこで、二代目社長に必要な「処方箋」を徹底的に学んでいただけるよう努力しています。私も二代目ですので、二代目社長の悩みはよくわかります。だからこそ、共に伸びていきたいと思っています。「二代目社長で何が悪い」これが原点ですね。この気合いこそが、会社復活の原点であると自負しています。

経営者へのメッセージをお聞かせいただけますか

決算書を並べているだけでは、会社の財務内容は理解できません。自社が、どのくらいの現金を稼ぐことができるのかを把握したければ、キャッシュフロー計算書を勉強して欲しいと思います。キャッシュフロー計算書は、先代社長が最も苦手とする分野ですから、二代目社長は、是非とも得意分野にして下さい。そうすれば、先代社長とは一味も二味も違った経営者になれるはずです。

二代目経営者に学んで欲しいことは何でしょうか?

先代経営者は、創業者だから捨てるものが最初から無いのです。もしかすると、たまたま成功したのかもしれません。もちろん、大変な苦労もあったと思います。だからといって先代に特別な商才があったかどうかは、わからないのです。単に時代が良かっただけなのかもしれません。ならば、いつまでも先代社長と変わらない手法で、二代目社長が突き進むと、会社は倒産寸前、連帯保証人として自己破産という最悪のシナリオを辿る可能性も非常に高いはずです。そうなる前に、二代目社長の皆さんには、一度立ち止まってじっくりと考え直し、踏み出すための勇気と技術を収得して、自分自身を鍛錬し大海原に漕ぎ出して行く方法を探し出して欲しいのです。先代社長が、苦手としていた分野を開拓し、正確な知識と情報入手して、従来までの経験と勘に頼らない商流を掴み取る事で、先代が築いてきたあらゆる物を最大限に活用し、新たな領域を自らの手で切り開くことが可能になるでしょう。

経営者として「上手くいかない人」はどんな人でしょうか?

そうですね、すぐ怒る人や人の話を聞かずに自分の考えだけを押しつけるタイプの人でしょうか。決算の話や税金に関しても、我々の話を聞こうとせず、自我を通そうとする人は、だいたい失敗していますね。また、公認会計士、税理士、弁護士の使い方を知らない人も上手くいきません。理解できない事があれば、直ぐに専門家に相談してみる。報酬を支払っているならフルに使わなくては損ですよ。壁にぶち当たったらまずは相談する。こういう姿勢が重要だと思います。

経営者として成功する人というのはどんな人でしょうか?

自分の腹心となる番頭や、片腕と呼ばれる人たちを置いている人ですね。やはり、最高決定は経営者がすべきですが、その過程は信頼できる部下に任せ、自分はどっしりと構えて采配する。何が起きても冷静沈着かつ動じない人物になることです。ポイントだけはしっかりと押さえて全体像を把握できる人物、こんな人は必ず成功しています。

会社経営で一番重要なことは何でしょうか?

同族会社の場合ですが、兄弟経営は絶対にしないことです。本当の敵は、結構、身近にいるのかも知れません。事業承継を円滑に進める上で、将来火種になるような問題は、早めに対策を講じることが必要です。また何か起きたときのことを考えて、自社の株を散逸しないことや、種類株式の導入を検討することも重要でしょう。後継者が後で悩む事にならないように、先代が率先して取り組むことも重要ですが、やはり二代目になる人物が、事業承継に関する知識を取得し準備をすることをお勧めします。走り出した車は、急には止められません。しかも、運転している人が身内なら、なおさら止められません。

尊敬している方はどなたでしょうか?

幕末期の長岡藩家老「河井継之助」ですね。東北の小藩に在籍する長岡藩家老が、薩長を主力とする官軍に何故、最も恐れられていたのかいうと当時、日本に3台しかなかった「ガトリング砲」を2門、フランス製の最新式銃を2000挺を事前に購入し準備させていたことですね。これを指揮したのが、河井継之助です。情報も少ない当時、外国の情報をいち早く入手し購入していたのは、すばらしいと思います。私も岐阜の田舎にいようとも、「岐阜に長尾あり」と全国に名前を知らしめたいものです(笑)。

事務所を創られたきっかけは何でしょうか?

先代は、友達が大蔵省に在籍していた影響で、勤めていた八幡製鉄を退職して税理士に転身しました。もちろん全く顧問先が無い状態からのスタートですから頭が下がります。ですから、一番影響をうけたのも先代です。顧問先が困っていたら先ずは手を差し伸べる。そして、電話でなく、直ぐに会社に駆けつける。この動きは凄いですね。とにかく、動け、顧問先に行け、損得を考えるな、こうした姿勢は大変尊敬しています。私もこうした先代のスピーディーな行動に負けないように実践しています。とはいえ、先代とは、正直、毎日衝突してるんですけどね(笑)。

将来のビジョンについてお聞かせください

二代目社長をどんどん増やしていきたいですね。そして全国に「二代目社長ネットワーク」を構築して、岐阜からいろいろな情報を発信していきたいですね。様々な悩みを共有する二代目社長たちがドンドン伸びていく姿を見たいですね。また、本を書いてみませんかとも誘われています。ただ、まだ何を書こうか題材を模索する段階でして、見事に挫折しています(笑)。税理士という仕事をしていると、いろいろな人や問題に直面します。ですから日常的に扱っている事でも、他人にすれば有り難い情報が満載なのかも知れません。そんな事を本にまとめられたらなぁ。と思っています。とはいえ実は、本だけでなく映画も作りたいんですけどね(笑)。

今一番、興味のあることは何ですか?

まず、自分を変えたいですね。その為に、自己啓発本を読みあさってます。セルフコントロール、丹田式呼吸法等、いざとなったら腹に力を入れて物事に対処する。そんな、心強い自分になれるような訓練ですね。小さいことにくよくよせず、大らかな人間であることに興味があります。

●事務所

長尾会計事務所

●所長

長尾博

●所属

名古屋税理士会 岐阜北支部

●所在地

岐阜県岐阜市中大桑町11番地1

●電話

058-265-5091

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